プロトタイプ型（開発）

ウォーターフォール型（開発）では、要件定義の後に、外部設計（画面の設計や、ＤＢ設計を行う）を行うのが一般的なのですが、プロトタイプ型（開発）では、要件定義の後に「実際に操作を行うことができる画面」を作成し、これをまずは「評価」し、プロトタイプ完成後に設計・開発の工程を行う開発手法です。ウォーターフォール型（開発）でも、画面設計をおこないますがあくまでも資料ベースなのに対し、プロトタイプ型（開発）では、実際に動作（操作）できる画面が作成されるため、ウォーターフォール型（開発）のように、納品後の画面での手戻りといった点を最小限に抑えることができたり、ユーザーも仕様や操作面の理解も深まり、ユーザの満足度も高まります。また、アジャイル型（開発）にも似ているのですが、アジャイル型（開発）とは異なり、この段階で作成するものはあくまでも試作物になります。但し、当然のことながら実際の画面を開発することになりますので、開発コストや、プロトタイプ完成までのフィードバックの多さによっては、開発者への負担や開発期間の遅延にもつながるので注意が必要です。主に、新規開発や小～中規模もしくは、ユーザーインタフェース（ＵＩ）に、趣を置くユーザには適していますが、大規模なシステムには不向きとも言えます。
弊社の保険代理店システム「i-Fit」のカスタマイズを行う場合、要件定義後にプロトタイプ開発工程を設けています。前述とはことなり、既にパッケージシステムが存在していますので、画面項目の確認や機能面の確認を行いながら、必要な項目、不要な項目の整理は画面を用い、アドオン（追加改修）が必要な場合は資料作成（外部設計）とともに詳細内容を詰めていきます。いわばプロト開発と外部設計のハイブリッドといったところでしょうか。